紙器研究所

マイナス型/プラス型分類および
基本形状の抽出
設計と製造と用途から箱の展開図を分類する
工藤思草

概要

本研究では紙器の中心である「箱」の展開図についてパッケージデザイナーの視点から新しく分類を試みた。その結果、量産される※1箱の展開図は「マイナス型」と「プラス型」のわずか2種類しかない、という結論を出した。

マイナス型とプラス型には向き不向きがあり、箱の比率や用途によって使い分けがされている。パッケージデザイナーが選んだ展開図によって材料のコストや、製造効率は大きく変わってくる。その意味で、箱の設計は意匠よりも製造の制約が重視されるプロダクトデザインの分野といえる。意匠と製造適正の両立する質の高い箱を作り出すためには無数にある展開図の選択肢を俯瞰する能力が必要になる。

箱の分類は今までにもされてきたが設計・製造・用途を横断するような分類はほとんどなかった。プラス型・マイナス型の二種の新たな分類図が箱形状の選定や俯瞰(マッピング)の役に立つものと考えている。

マイナス型プラス型の特徴

マイナス(ー)型
マイナス型 展開図
筒状の胴をもつ箱形状は、展開すると胴の四面が横一列に並ぶ事からマイナス(ー)型と名付けた。
プラス(+)型
プラス型 展開図
底面の四方に側面が立ち上がる器状の箱形状は、展開すると底面と側面が十字形に並ぶ事からプラス(+)型と名付けた。
箱形状適正図

箱形状分類図|マイナス(ー)型

「製函」「底」「蓋」「応用」「変形」「機構」の六項目を横軸に、項目内の要素を縦軸に配置した図。
左にある項目の重要度が高く、基本形状は「製函」「底」「蓋」の三項目の組み合わせにほぼ集約されている。

箱形状分類図|マイナス(ー)型
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箱形状分類図|プラス(+)型

「製函」「基本形状」「細分形状」「蓋」「変形」「機構」の六項目を横軸に、項目内の要素を縦軸に配置した図。基本形状にバリエーションが多く樹形図の様に広がりのある図となる。

箱形状分類図|マイナス(ー)型
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分類記号

プラスマイナス分類図上での分類を表す記号※2。分類図の左の項目から順に要素番号を選んでいくと展開図の分類ができる仕組みになっている。項目を製函(セ)、底(ソ)、蓋(フ)、応用(オ)、変形(ヘ)、機構(キ)の様に略し、それぞれに要素番号を表記する。
例)下の展開図は ー/セ2/ソ1/フ5/オ1/ヘ7/キ7 と表記され マイナス型/平貼り/底A式/蓋キャリー/側面延長仕切/斜め/凹凸止め の意味

ー/セ2/ソ1/フ5/オ1/ヘ7/キ7の展開図
ー/セ2/ソ1/フ5/オ1/ヘ7/キ7の展開図
ー/セ2/ソ1/フ5/オ1/ヘ7/キ7の立体
ー/セ2/ソ1/フ5/オ1/ヘ7/キ7の立体